

Vol.8
総合診療科に感じる
“これからの医療”のあり方とは?
初期研修時代に総合内科医と出会い総合診療科に関心を持ち、現在は専攻医として京都岡本記念病院で経験を積む毎日。そんな今里先生に総合診療科を目指した動機やターニングポイントとなった指導医のアドバイスなどを話していただきました。
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今里 優希 先生
京都岡本記念病院 専攻医2年目
Profile
スポーツとアウトドアが趣味で、オフはキャンプに出掛けてリフレッシュすることが多いという今里先生。「忙しい中でもプライベートを充実させることで、仕事のモチベーションも湧いてきます」。
今里 優希
先生
京都岡本記念病院 専攻医2年目
Profile
スポーツとアウトドアが趣味で、オフはキャンプに出掛けてリフレッシュすることが多いという今里先生。「忙しい中でもプライベートを充実させることで、仕事のモチベーションも湧いてきます」。

父親の熱い言葉を思い出し、医師を目指す
医師を目指そうと決意したのは高校2年の後半。それまではバスケットボールに打ち込んでいて、将来の目標を明確に描いていなかったのが正直なところです。しかし進路について真剣に考えはじめた時、整形外科医である父の「医師は頑張れば頑張るほど人の役に立つことができ、自分も成長できる」という言葉を思い出し、自分も医療の道へ進もうと思いました。
そして生まれ育った福岡を離れてもっと広い世界を見てみたいと思い、関西の大学に進学。大学時代は勉強だけでなく、大学のスノーボード部での活動やアルバイトも積極的にしました。飲食店で接客のアルバイトをしていたのですが、この時に培ったコミュニケーション能力は医師になってからすごく役立っています。大学での勉強をしっかりするのは当然ですが、その他にもいろいろ経験することが大切だと思います。
やっぱり凄い!
先輩医師から多くのことを学ぶ
私は現在、京都岡本記念病院の総合診療科で専攻医として勤務しています。総合診療科を選択したのは、初期研修時代に指導医を担当していただいた先生の、患者さんを全人的に捉えて治療プランを立てる姿勢に感銘を受けたことがきっかけです。患者さんを中心にして、必要に応じて専門医の先生と連携しながら診療を行うアプローチに“これからの医療のあり方”を感じました。その先生に将来について相談したところ、当院に総合診療科の第一線で活躍されている先生がいらっしゃると聞き、こちらで経験を積みたいと思いまし
た。
当院で働きはじめて驚いたのは、症例数が多いこと。後期研修1年目だけでもcommon diseaseはもちろんのこと、非常にめずらしい症例も数多く経験することができました。また、一人の患者さんに対して主治医だけでなく関連する医師や多職種のスタッフが、しっかりと情報共有することも当院の大きな特長です。自分が気づかなかったことも先輩医師が疾患の可能性を指摘し、精密検査を行ったところ疾患が見つかったこともありました。経験豊富な先輩方のアプローチを間近で見ることはとても勉強になります。
指導医の先生とも密にかかわり、多くのことを学んでいます。特に診療に対する姿勢について指導していただいたことは、今の自分の基礎になっています。当時の私は決まった流れに沿うだけの診療になりがちで、それを見た先生が「もっと当たり前を疑って多角的に診るように」と注意してくださったんです。たとえ今回の患者さんに疾患がなくても、次の患者さんに疾患がないとは限らない。それを見つけて治療するのが医師の使命だという言葉が胸に刺さり、それ以来この言葉を思い出しながら診療に臨んでいます。
そのほかにもレポートで必要な症例があれば、診療科を問わず情報共有していただける環境もありがたいです。院外の研修やセミナーに参加する機会もたくさんあるのですが、私はまだ日々の業務と勉強で精いっぱいで活用できていません。先輩方は積極的に活用されているので、もう少し余裕ができれば参加したいと考えています。


目標は人の支えになれる総合診療医
これから高齢の患者さんが増え、ひとつの診療科では対応しきれないケースが多くなっていくと考えられています。そうしたなかで総合診療科が果たす役割は大きくなるため、患者さんやスタッフの方々の力になれるようスキルアップに励んでいます。そして将来、地元の福岡に戻ることになった時には、地域の方々を支える医療を提供できる医師に成長していたいです。
医師のやりがいは、患者さんの回復。患者さんの笑顔を見ると医師になって本当に良かったと感じます。去年、京都府医師会が主催する「臨床研修 屋根瓦塾」でミニレクチャーをさせていただいたのですが、こうした若手医師が集まる場を利用して医師のやりがいも伝えていきたいですね。


将来の目標を設定し、
積極的に取り組む
京都岡本記念病院は地域の基幹病院として、各分野のcommon diseaseから、まれな疾患まで対応可能な医療設備と人材を備え、全職員が病院の理念である「慈仁(じじん)の心」を持って患者さんやご家族との対話を大切にしながら、質の高い医療サービスの提供に努めています。
そして研修病院として2004年度から初期研修医、2006年度から後期研修医を採用し、プライマリ・ケアを実践できる真の実力を備えた医師の育成を目指した教育・指導を行っています。
病院の規模に対して研修医は少人数ですので、研修医は疾患が偏ることなく、多くの疾患と手技を経験できることが大きな特長です。さらに研修医セミナーや画像セミナー、院外講師による講演会・教育回診などを定期的に開催しているほか、全国規模の学会や研究会への参加を奨励しており、幅広く、より専門的なスキルを身につけることができます。
今里先生は総合診療科の専攻医としてキャリアを歩みはじめた有望な医師で、情熱を持って取り組む姿を見て頼もしく感じています。医師は知識や技術を高めるだけでなく、将来どんな医師になりたいのかという目標を持つことが重要です。その目標からキャリアを逆算すれば、30歳までにやるべきこと、40歳まで達成すべきことが見えてくるはずです。これから目標に向かって一日一日を充実させてくれることを期待しています。
研修医のみなさんには目標に向かって積極的に取り組むと同時に、自分自身の人生を楽しんでほしいですね。そのために京都府医師会が主催する研修医向けのイベントに参加するなど、他院の医師との交流を深めることは非常に有意義だと思います。



Q:計算し以下の薬剤投与を開始してください。ただし患者の体重は50kgとする。
ノルアドレナリン3A(3mg/3mL)を生理食塩水47mLに溶解。
0.1γ(ガンマ)にするためには[ ? ]mL/時間
ドブタミン溶液 0.3%(3μg/mL)を使用。
3γ(ガンマ)にするためには[ ? ]mL/時間
ただし、1g=1mLとする。
(1γ=1μg/kg/分 1mg=1,000μg)
A:ノルアドレナリン 5mL/時間 ドブタミン 3mL/分

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